どようのつちのひクラシック音楽

どようのつちのひ 96

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シューベルト:「しぼめる花」による序奏と変奏(1824)

この曲の前年1823年にシューベルトが完成させた歌曲「美しき水車小屋の娘」の中の1曲、「しぼめる花」を元に作った曲。以前紹介した「アルペジオーネ・ソナタ」も同時期に作曲されました。

https://studio465.net/tcy-column/108

「美しき水車小屋」は同世代の詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩を元に作られた20曲の小品からなる連作歌曲。それぞれの歌は繋がっており、水車小屋で働く青年の小屋の娘に対する実らぬ恋の物語を描いています。

「しぼめる花」は終盤の18曲目。娘がくれた今は萎んでしまった花たちを自分の墓に入れて欲しいという内容の歌詞で始まります。失意の青年の歌ですが、悲痛な感情はとうに過ぎ去り、達観の域に入っています。


変奏曲となったフルート曲の方でも原曲が持つ儚げな雰囲気は健在ですが、単曲という事もあって原曲よりは幾分か華やかな曲になっています。また、変奏後半は技巧にも富んでおり、現代でもフルート奏者の重要なレパートリの1つとして数えられています。